うちの子、家で勉強してる姿を見ないんです
おそらく宿題以外に毎日家庭学習できている中学生の方が少ないと思います
えー、そうなんですね。でも高校入試が心配。
どうすれば勉強するようになりますか?
心配ですよね。お子さんが『勉強しない理由』を知ればヒントになるかもしれませんよ
「勉強しなさい!」―――言いたくないし、言われたくない。
自ら進んで勉強できたら、どれだけお家の中が平和になるか。
では、どうして中学生は勉強しないのでしょうね?
多くの子は、勉強した方がいいとわかっています。わかってはいるけど勉強しないんです。
勉強しない理由は1つではありません。ここでは代表的な6つの理由を見ていきましょう。
理由1.勉強する意味がわからない
「数学って役に立つの?」「古文とか使わねーし」―――今日も日本のどこかで中学生が言ってそうなセリフですね。
「役に立つか立たないかなんてわからないんだから、とりあえずやっとけばいいの!」と言いたいところですがグッと飲み込んでください。
勉強そのものを楽しいと感じる子もいますが、少数派です。なぜなら、目的地を定めにくいから。
もし学びたいと思う分野ややりたいと思う職業が無いままだと、今している勉強がこの先自分の未来にどう繋がっていくのかイメージできません。そうすると「なんで勉強しているのだろう」「もっと楽しいことをしたい」という気持ちが出てきて、勉強する意欲が湧いてこないという状態になってしまいます。
こういう子にとっては自分を納得させるための目的が必要でしょう。
また、ゲームやスポーツであれば「ラスボスを倒す」「ボールをゴールに入れる」などの目的がハッキリしているので「このアイテムをゲットする」「ドリブルを練習する」など、ステージをクリアしたりスキルを積み重ねたりする過程そのものを楽しむことができます。できることが増えていくと楽しいですからね。達成感といってもいいでしょうか。
勉強も同じなのですが、なぜか別物になってしまうのです。
「中3で2次関数っていうのが出てくるんだけど、そのためには1次関数という直線のグラフと式を知る必要がある。だから小学校で習った比例の考え方を中1でもう1回勉強するんだよ」
のように各単元の「意味づけ」がされたら取り組みやすいかもしれませんね。
理由2.勉強がわからない
勉強をしないのではなく「できない」というケースです。
以前、ある中学生に「どうして勉強したくないの?」と尋ねたことがあります。「わからないから」と答えた後は「じゃあ、わかればやる?」「そうだね」と続きました。
わからない原因としては
・学校を何日か休んでいる間に授業が進んで付いていけなくなった
・以前の学習内容がわからないままになっていて今の内容を難しいと感じている
などがあります。
わからないのに「勉強しなさい」と言われたら、どう感じるでしょうか?
おそらく逆効果です。
このケースではお子さんの理解度を確認することが大事になります。
理由3.勉強の仕方がわからない
どう勉強すればいいかわからないというのもよく挙げられます。
・学習習慣がついていない
・小学校ではあまり勉強しなくても点数が取れたのに中学校では授業内容が急に難しくなった
・学校ワークの進め方がわからない
・試験範囲が広くなると何から手をつけたらいいのかわからない
など、勉強の仕方に困っているケースがあります。
勉強する意欲がないわけではないのに、行動をおこせない状態に陥っている可能性があります。
理由4.誘惑が多く集中できない
「勉強しなければ」という気持ちがあってもSNSが気になったり、動画を観たりしてスマホから離れられない子が増えているようです。
通知が来るたびに勉強を中断して、勉強が進まないこともあるでしょう。
スマホでなくても、ゲームで遊んでしまう子もいますよね。
せっかくワークを開いたのに「お兄ちゃん、いっしょにゲームしよう!」なんて言われたらホイホイと・・・
本棚にはマンガ本があるかもしれません。疲れていたら、ついベッドにゴロンなんてことも。
お家の中には実に誘惑が多いものです。
理由5.疲れている
机に向かい教科書やワークを開いたものの、気が散ったり眠くなったりして集中できないというお子さんも多いことでしょう。中学生は疲れているんです。
小学校よりも厳しい先生、長時間の勉強に部活動、難しい学習内容、テストによる評価、クラスや部活動での人間関係、体の変化、親への反抗心、進路の悩み、思春期特有のイライラ・・・心も体も疲れています。いくら寝ても寝足りないのが中学生です。
理由6.勉強を強制されるのがイヤ
仕事が終わって帰宅し、夕食を作る前にひと息ついているところで「早く夕食作りなさい」と口うるさく言われ続けるのを想像してみてください。
腹が立ったり、やる気が無くなったりする方がほとんどではないでしょうか。
お子さんも同じです。
学校から疲れて帰ってきて休んでいるところに「勉強しなさい」と口うるさく言われ続けて勉強する気になると思いますか?
それでも繰り返し言われ続けていたら、勉強が苦痛だと感じるようになってしまうかもしれません。
「今やろうと思ったのに」―――きっとご自身が中学生の時にもつぶやいていたはずですよ。
まとめ
中学生の子供が勉強しない場合に考えられる理由をお伝えしました。
「あー、きっとそうだ」と思い当たるものがあったかもしれませんね。
ここには書けなかった理由もあります。
大切なのは目に見える行動の裏側、要因や子どもの気持ちを理解しようとすることなのではないでしょうか。
とはいえ、それだけでは時間ばかりが過ぎて焦りますよね。
それぞれの理由に応じた対処法も一緒に読んでみてください。