テストってイヤだな
緊張するし、点数低いと恥ずかしい
そうですよね、塾長もテストが嫌いでした。
勉強が得意な人ならイヤなものではないかもしれませんが、私のように勉強嫌いな人にとっては苦痛そのものです。
とはいえ、学生である以上定期テストからは逃れられません。
ここではテストで点数を上げるための対策法の一例をお伝えします。
どうして定期テストがあるの?
学校の授業をマジメに聞いているか試すためじゃない?
テストがないと勉強しないからでしょ
そうですね、どちらもいい線ついています。
1つは学習状況を確認して評価するためです。
生徒側の視点では、自分がわかっている/わかっていない、できる/できないものを選別して成長のきっかけにすることが一つの目的になります。
テストを受けて終わりではなく、正答しなかった問題はすぐに教科書や模範解答などで復習してから解き直しをしましょう。
それが学力向上につながります。
先生側の視点では学力の把握と内申点に関係します。
「Aさんはこの単元が苦手だな」とか「クラス平均点が低かったな」とか。
そこから例えば「夏休みまでの間に復習を入れよう」と対策を講じます。
内申点はテストの点数、課題の提出状況、授業への参加意欲、などを総合的にみて点数化するもので、内申書や調査書という形で受験する高校や大学に提出されます。
学校内での客観的な評価基準としてテストが使われているというわけです。
2つめは勉強のモチベーションのためです。
「次のテストまで2カ月あるから、まだやらなくていいや」と思った経験はありませんか?
2カ月先でさえそうなのに、これが入試まで一度もテストがなかったらどうでしょう。
ダラダラと過ごし、あるいは部活に明け暮れて入試直前に焦る姿が目に浮かびます。
スポーツで例えると、入試や検定試験などは地区大会や県大会、オリンピックのような公式戦。定期テストは練習試合に当たります。
公式戦でどれだけの成績を上げたいか目標を定め、そのために月ごとや週ごとにテーマを設定して練習、日々の練習の成果を確認するために練習試合があります。
練習試合で出た課題を克服するために練習を重ねたら次の練習試合で再確認。
それらを繰り返して少しずつ力をつけながら大きな大会に臨むのです。
定期テストも同じで一定期間ごとに範囲を区切って学習成果を測り、その先に全範囲を対象とした入試があります。
つまり、定期テストは独立したものではなく連続したもので、定期テストの総まとめが高校入試や大学入試というイメージですね。
3か月後や半年後の本番まで練習試合や定期テストが無ければ間延びというか中だるみというか、本番を想定した準備ができないかもしれません。
適度な緊張感を保つためにも練習試合や定期テストが必要なのです。
最近では定期テストを廃止して小テストや単元テストのみ行う学校も出てきていますが、テストが無いことで学習意欲が低下した子がいると見聞きしました。
定期テスト無しで学習意欲を維持向上できるのは、もともと勉強が習慣になっている子が多く通う学校だからという意見もあるようです。
いつから準備始めるの?
テストが無くても日々の復習ができている人は2週間前、そうでない人は3週間前がおススメです。
学校の授業ではテスト直前まで教科書を進めてテスト範囲に含むなんてザラにあり、当然宿題も出ます。
学習習慣が身についていない人は、日々の宿題をこなしつつ過去に遡ってテスト対策を間に合わせるのに2週間では足りません。余裕を持って3週間以上確保しましょう。
3週間あればワークやプリントに3回以上取り組んでテストに臨むことができます。
勉強時間はどれくらい?
平日は普段の2倍、土日は3倍を目安にするといいでしょう。
普段の平日は宿題30分、土日の週末課題1時間くらいが限界の人は平日1時間(30分×2)と土日3時間(1時間×3)。
平日1.5時間で土日2時間くらいの人は、それぞれ3時間と6時間です。
そこから30分単位で減らしたり増やしたりの調整をしてください。
ぶっ通しで6時間やる必要はありませんよ。
例えば午前1.5時間、午後2.5時間、夜2時間という具合に分散させると集中力が持続しやすいです。
ボクはいつもゼロです
普段ゼロの人は何倍してもゼロですね・・・
そういう人は5分でも10分でもいいので、自ら進んで勉強したという「実績」と「経験」を積みましょう。
何をすればいいの?
1.目標設定
2.学習計画
3.実行
4.計画の修正
以下、3と4の繰り返し
1.目標設定
点数の目標と行動の目標があります。
「平均点を目指す」「数学80点、英語70点、国語・・・・・・」などが点数の目標。
「1日2時間勉強する」「対策プリントを3回解く」などが行動の目標。
後者は、どちらかといえば普段勉強をしない人や30点くらいを目指す人に向いている目標です。
いずれにしても具体的に数字で表せる目標にしましょう。
そうすれば「目標に15点足りなかった」「2回しかプリントできなかった」のように振り返りも具体的になります。
「計算問題を間違えない」「漢字は全問正解」みたいなものも、間違いゼロということで数値的な目標といえるでしょう。
よくあるのが「きちんとやる」「しっかり読む」「丁寧に解く」「がんばる!」のようなもの。
人によって程度が異なるあいまいな目標は「きちんとやったかな?」「しっかり読めたと思う」と、あいまいな振り返りになってしまうので避けた方がいいです。
これらは目標というより意気込みですね。
2.学習計画
目標を達成するために「何を」「いつ」やるのか計画を立てましょう。
やるべきことを「見える化」することで取り組みやすくなります。
定期テストは学校ワークとプリントから出題されることがほとんどですから、それらを繰り返し勉強することが基本です。
テストまでの日数、テスト範囲、教科ごとのワーク・プリントの分量、1日あたりに学習する時間、これらの材料を洗い出し、まずは以下のようなザックリとした計画を立てます。
そこから具体的な学習内容へと落とし込んでいきます。
例
・3週間前~2週間前:ワーク・プリント1周目
・2週間前~5日前:ワーク・プリント2周目
・4日前~前々日:ワーク・プリント3周目
・テスト前日:一問一答や簡単な計算問題など。あとは早く寝る!
ギチギチに詰め込み過ぎず、1日の中と1週間の中でそれぞれ余白を作るのが理想的です。
計画はあくまでも計画であって、必ずしも予定通りに進めるとはかぎらないからです。
例えば「何をやってもいい30分」とか「日曜日の午後は1週間の遅れを取り戻す時間」のように軽めの内容にしておきます。
そんな余白があれば「あと2ページ残った。15分延ばして終わらせよう」「思ったより時間かかってプリントできなかったから日曜日に回そう」と調整することができます。
勉強に不慣れな人ほど、ついつい背伸びした計画にしがち。
実現可能な計画の方がヤル気が出るし、達成しやすいですよ。
楽すぎず難しすぎず「ちょっと頑張れば達成できるな」くらいの負荷になるように工夫できるといいですね。
3.実行
中学生が定期テストで点数を上げるための勉強方法【日常編】で、以下のように書きました。
勉強とは、✖を〇にすることです。
つまり「できない」を「できる」に変えること。
もう少し詳しく言うとすれば
できない → わかる → できる
これが勉強です。
テスト3週間前には✖が多くてもいいんです。
1問でも多く〇にすることを目指して以下のように進めてください。
ワーク・プリント1周目
まず、やってみます。
ここでは✖と〇を仕分けるだけなので何も見ないで答えて〇付けです。
後で同じ問題をできるようにコピーして書き込むかノートに書くようにしてください。
答えられなかったり間違えたりした問題の横に✖を書いておきます。
これで2周目以降の準備が整いました。
ワーク・プリント2周目
2周目はインプットから。
✖問題の単元を教科書で確認、重要語句や公式、英語の基本文などを頭に叩き込みます。
ワーク類に「ポイント解説」みたいなページがあれば、そこを使ってもかまいません。
頭に入ったなーと思ったら✖問題に取り組み、1周目より〇が増えればOK!
ワーク・プリント3周目
直接書き込み、提出できるように仕上げていきます。
3回目なのでスピード感をもってサクサク進められると思います。
3回続けて間違えてしまう問題は、今回のテストでは諦めてもいい問題。
その他の問題で確実に正答すれば大丈夫ですよ。
簡単な確認
テスト前日は重要語句の一問一答や英単語、計算問題などの基本をおさらい。
難しい問題1問での4点(4点×1)も、簡単な問題2問での4点(2点×2)も、同じ4点。
であれば「できる問題を落とさない」方が実現しやすいと思いませんか?
それに、前日に見る難しい問題は焦りにつながります。
焦りから寝付けずテスト本番で力を発揮できないのは残念。
適度な緊張感と程よいリラックス感が共存した状態で本番を迎えるために、サラッと基本の復習をしたら早く寝るようにしましょう。
4.計画の修正
学習計画のところで「必ずしも予定通りに進めるとはかぎらない」と書いたように、思ったより難しくて時間がかかる、体調不良、急な用事などの理由で計画より遅れてしまう場合がほとんどです。
なので、最低でも週1回は計画を見直す時間を取りましょう。
あらかじめ「計画の見直し」という「計画」を入れておくのもいいですね。
計画は狂うもの、修正すれば大丈夫です。
ただ、修正したら当初の計画を全て終えられなくなる可能性もあります。
その場合は優先順位をつけて確実に得点できる内容に取り組むようにしてくださいね。
まとめ
行き当たりばったりでは定期テストも入試も仕事も乗り切ることはできません。
乗り切った「風」に見えているだけです。
実は塾長は計画的に物ごとを進めるのが大の苦手。
でも、計画を立てられたときは比較的上手に仕事ができるのを実感しています。
大人になったら計画性が無いよりはあった方が断然いいです。
だから10代のうちから計画を立てる経験を積むことをおススメします。
慣れないうちは無理な計画だったり、計画を立てただけで満足したりだと思います。
それでも回数を重ねるうちにだんだん洗練されてきます。
雑でもいいので自分で計画を立てる練習を積んでいきましょう。
ただし、いくら良い計画を立てても実行しなければ水の泡、絵に描いた餅です。
「決めたことはやる」が習慣になるように、逆に言えば「サボること」がクセにならないように実行したいですね。
とーーっても勉強が苦手な人のテスト対策は別な機会に書くことにします。